○戯論遊戯○

無知蒙昧な人間が記す、ブログ。日々勉強。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
English Here
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

■美少女戦士×戦争マンガ 会田誠『ミュータント花子』


 会田誠『ミュータント花子

   1965年日本一つまらない町といわれる新潟市に生まれる。
   美術大学を出たのに絵はド下手。頭も良くないので、せめて
   なけなしのサービス精神を絞り出し、なんとか命脈をつないで
   いる現代美術家。感性は古臭いが、気が多く飽きやすいところ
   だけは現代人してるので、作風はどれもバラバラで中途半端。
   こんな皮かぶりのロリコン野郎なんてすぐに消えるとは、
   美術界のもっぱらの噂。本書は'97年にこのバカが
   描いてしまった糞マンガ。愚かな作者を蔑むには
   もってこいのレアな一冊だ。
    『作者自己紹介(『夕刊ゲンダイ』風に…)』より

 『ミュータント花子』は、現代美術家である会田誠が描いた世にも奇妙な戦争マンガである。天皇陛下から啓示を受けたひめゆり学徒隊の花子と特攻隊の純一が、力を合わせて悪魔の国・アメリカに立ち向かう話で、舞台の設定が太平洋戦争(or大東亜戦争)末期の日本であったり、原爆による花子のミュータント化など題材の取り扱い次第では悲壮感漂う作品になりそうなものだが、この『ミュータント花子』はそういう類の作品ではない。まるで下書きであるかのようなラフな絵柄をはじめとして、マッカーサー元帥やアメリカ兵が鬼のキャラクターとして描かれたり、ミュータント化した花子が竹やりから発する稲妻で敵をバタバタと倒していくなど作品全体が荒唐無稽さにあふれたマンガになっている。その他に物語の各所にあからさまな凌辱シーンが配置されたりと、人によっては低俗の極みと思われても仕方がない作風なのだけど、それは作者の会田誠があとがきで述べている「エロも含めた広い意味での“下品さ”こそ、マンガの武器であり神髄である」という信条の反映であるようだ。マンガ本に使われている紙の質の悪さもまたマンガの滑稽さを増すのに貢献しているのをみると、作者の狙いはある意味で徹底しているといえるだろう。戦争の敗戦から生まれた日本のポップカルチャー的な想像力を存分に利用して、アメリカとの戦争の敗戦を改変していく様は、マンガの戯画としての側面を真面目に踏襲していて、私としては評価したい。会田誠の『ミュータント花子』は豊かなマンガ文化が栄える日本が生み出した見事な一本糞である。



 フランスで出版されているフランス語版『ミュータント花子』。
日本語版とは違い、マンガの全ページが総天然色のカラー。
紙質も良くなっているが内容の下品さには変わりはない。
会田誠の代表作が何点か掲載されていて、ミニ画集の役目も兼ねている。
ただし、もちろん台詞や解説はフランス語なので注意。
フランス語版の出版社である「LE LEZARD NOIR」のサイト(http://www.lezardnoir.org/)で問い合わせると購入できる。
日本語でのやり取りも可能なので、興味がある方はどうぞ。



テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック

English Here
  1. 2010/11/01(月) 18:59:11|
  2. manga
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<■若者たちへの応援歌 宮崎駿『風立ちぬ』 | ホーム | ■聴く文学 「ドグラ・マグラ」より『キチガイ地獄外道祭文』《全曲》>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://purplepig.blog28.fc2.com/tb.php/19-d4682f0b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

紫の豚

Author:紫の豚

最近の記事

月別アーカイブ

カテゴリー

UNIQLO CALENDER

ブログ内検索

最近のコメント

FC2カウンター

google ad

カスタム検索

ad

blog ranking

人気ブログランキングへ

book log

twitter

RSSフィード

book list

リンク

このブログをリンクに追加する

最近のトラックバック

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。